羽原さん
「特定非営利活動法人 取手アートプロジェクトオフィス」事務局長・理事

羽原はばら 康恵やすえさん

PERSONAL DATA
  • 三重県津市出身
  • Sターン型
  • 職業:「特定非営利活動法人 取手アートプロジェクトオフィス」事務局長・理事
  • 取手市在住

子育ての地を茨城県取手市に選んで良かった

さまざまな土地に暮らして、選んだのは茨城県でした

「住む場所を選ぶのは、自分の感性がその場所に合うかどうかが大切」と話す羽原康恵さん。地域に暮らす人々やアーティストらとともに芸術活動に取り組む「取手アートプロジェクト(以下TAP)」の事務局長兼理事を務める人物です。転勤の多い父について住まいを転々とした幼年時代。筑波大学に進学するため茨城へ移り住んだ彼女は、取手市で当時から行われていたTAPに出会います。その出会いから大学院で芸術支援を学び、卒業後は他県に就職しましたが、結婚・出産を機に「子どもを育てるなら、知人の多い茨城で育てたい」と、学生時代に住んでいた取手市にSターン。現在は取手市内の井野団地に住み、「アートと地域の関係」にさらに魅せられつつ、アートマネージャーとして、母として充実の毎日を送っています。

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「地域とアート」人の心が移りゆく様に魅了されて

旧玉里村(現小美玉市)で行われた町おこしイベント「うさぎまつり」。彼女が地域の人と芸術を通して触れ合う楽しさを知ったのは、大学生のときに開催された本イベントがきっかけでした。同村は切り絵作家・滝平二郎氏の出身地で、羽原さんは大学の研究室のサポートメンバーとして参加。同作家の原画をモチーフにした巨大な灯篭を、地元住民と共に制作していきました。住民との共同作業の中では、衝突があったり、意思共有がうまく行かなかったり。けれども試行錯誤を重ねる中で、活動に関わる人々が互いを受け入れることに対して気持ちを開いていくのを感じ、人の感覚や価値観を変える力を持つ活動の面白さを実感。その後、地域とアートの関係をより深く学びたいと考え、大学院在学中のときにTAPへ参加。企画実現のために、さまざまな人に会い、地域を駆けずり回る日々を取手で経験することになります。

活動を通して培った地域のアート愛。その中で見つけた自分の居場所

2016年で創立17年目を迎えるTAP。長年の取り組みが功を奏してか、市民のアートに関する考えや、県外の人を迎え入れる意識も徐々に開かれてきているように感じると羽原さんは話します。本インタビューを行った「いこいーの+Tappino」は、井野団地内の一角にあるカフェ。年配の方から子どもまで幅広い年齢層の人でにぎわうこの場所は、TAPの活動拠点でもあり、住民の憩いの場ともなっています。羽原さんは、事業面はもちろん子育て面でも、団地に暮らす先輩たちに助けられているそうです。「同じ地域に暮らす人が子どもを気にかけてくれて、一緒になって育ててくれる環境がここにはあります。もともと様々なルーツを持つ方々が集まっている団地なので、移住者にも温かい。私にとっては仕事の場所も、子育ての場所もここにありますが、ここだからこそできることがたくさんあります」。そう語る彼女は、「アートのある団地」に自身の居場所を見つけたようでした。

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