「アートやクラフトを通じて、街に暮らす人たちがお互いの良さを認め合える、そんなふうにあれたらいいな」
久しぶりに帰って来た古河の街に一人の表現者として物足りなさを感じただるま作家の武藤夕佳さんは、自ら行動を起こし、古河の街と関わりながら表現と交流のイベント企画やモノづくりに出会うスペースを仲間たちと設立。発信し続ける武藤さんに活動のストーリーと、古河に生まれた小さな変化について話を伺った。
東京から一時間、路地と古民家が残る城下町
茨城県の最も西側に位置する古河市。都心とのアクセスが良く、東京からは電車で約一時間で訪れることができる。複数の工業団地を有することと、土地の半数が農地であることで、工業と農業が盛んな街。一方でJR古河駅周辺は、古河城の城下町だった名残で、今なお細い路地の中に古民家や蔵が残り、古い物件を活用した施設や店舗なども点在する。
そんな古河駅周辺の街なかでは、アートやクラフトを通じて文化を育む活動が日常の中に生まれはじめている。
「暮らす人それぞれが、お互いの良さを認め合えるって素敵」